2006年10月19日

特権留保

前に書いたかもしれませんが,僕はいま裁判官を目指しています。
なんで改めてこんなこと書くかというと,ここ最近,改めて裁判官という職を魅力的に感じる機会に恵まれたから。
こうして文を残しておけば,あとで見返してどうにも行き詰ったときの起爆剤になるかもしれんしね。初心忘るるべからず。

まずは,くどいほど書いてきた東京入管の見学という機会です。正直,見学の客体は入管でもなんでもよかった。何がよかったって,夢を留保できると思えたことがよかった。どういうことか。

「子どもの特権」の話から掘り起こしていきましょう。

子どもには大人には無い,大きな「特権」を持っています。それは,将来のすべてに対する可能性を有しているということです。簡単に言えば,あらゆる想像は実現可能性を有する夢として,リアルに持ち続けることが可能であるということです。
例えば,子どもは,飼い猫をみてライオンになることを夢見ることも,ハリーポッターをみて魔法使いを夢見ることも,スペースシャトルの姿から宇宙飛行士を夢見ることも,すべて可能です。子どもが夢をみるという段においては,客観的実現可能性という要素は意味をなしません。

そして大人はこのような「特権」を持たない。すなわち,大人になるにつれてこの「特権」をなし崩し的に手放していくわけです。さっきの例で言えば,自分は死ぬまで人間であって,ライオンになることは決して出来ないと知った時点で,ライオンになりたいという夢を手放すことになります。物理的化学的に魔法を使うということは絶対に出来ないと知った時点で,魔法使いになりたいという夢は手放さざるを得なくなります。高校で,自分には物理のセンスがないと悟り,見切りをつけた時点で,宇宙飛行士という夢は崩壊します。
いうなれば,大人になるとは,子どもの特権を一つ一つ剥いでいくことを言うんだと思うんです。

僕はというと。今は22歳ですが,生まれてからこの22年と2ヶ月の間で,例外なく,様々な特権を投げ捨ててきました。「マリオになりたい」「世界征服したい」「医者もいいかも」・・・こういう特権を棄ててきた。笑
だけどね。多くの人にとってはそうだと思うんですが,子どもの特権を剥ぐ作業って,すごいつらいんですよね。大人になるのはつらい。安定を求める一方で,あらゆる可能性を留保していたい。「安定と可能性」は高校来の僕の永遠の羨望の対象でした。

そこででてくるのが,裁判官です。

僕は未だに切りきれない夢がある。まだ切っていない特権のカードがいくつかあるわけです。
それは
A 法律家
B 学者・教育者
C 行政官
D 作家
・・・俗っぽくてすいません^^;

もうお分かりでしょうか。
裁判官って,これら僕の切っていないカードを切る必要が必ずしもない職なんです。チャンスと才覚があればどれも併行可能なんです。
裁判官という仕事自体は面白いと思いますよ。片一方に肩入れして必死に法律的サポートをするという仕事も非常に興味深いですが,やっぱり個人的には,さまざまな意見を徴集して,考えに考えて,ナマの事件に対して絶妙な解決をもたらしてみたい。そっちの方にむしろ興味をそそられます。
それに加えてですよ。裁判官からは,勉強すればBCDへの転向も十二分にに可能ですから,BCDに焦点を絞る限り,特権を投げ捨てる必要が無いんです。子どもの特権を抱いたまま,しばらくは仕事が出来る。つまり,夢を留保できるということです。入管を見学し,職員と話をして,特権留保の可能性を感じたわけです。それには,一般就職や,転向可能性の低い他の資格職に比してあまりに尊く,あまりに大きな価値を見出せてしまうんです。

それが,裁判官を志望する理由です。

そのような中,今日,元最高裁判事をなさっていた方とお話しする機会を得ました。法律知識も大切だけど,とにかく,アンテナを広げることが目下の勝負であると悟りました。法律以前に健全な常識を身につけていかなければ話にならん。昔持ちえた好奇心を復活させたいな。

こんなことを考えつつ,漠然とした憧れからはじまった裁判官への志望の心をより固めていったわけです。

posted by はくりょ at 00:25| 東京 ☀| Comment(3) | TrackBack(0) | 雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
法律家に限らないですが、どんな職業でも、専門知識の前に他人の気持ちを察することがあって初めて仕事が成り立つような気がします。
がんばってほしいです。
Posted by やぎさん at 2006年10月19日 05:54
同じ法学部としてめっちゃ尊敬します!
頑張って欲しいです(∩∀`*)
そういうあたしは、全く将来がみえません笑。ん〜ちゃんと考えていかなきゃなぁ!
Posted by 黒猫 at 2006年10月19日 11:19
>やぎさん
がんばります^^ ありがとうございます。
人を相手にしない職業ってありえませんからね。人と関わりあう以上,人を尊重することが出来ることは必要ですよね。人の気持ちを適確に察せるように・・・いずれ,なりたいです^^;

>黒猫さん
いやいやー僕だって判事志望で固めたのはほんの半年くらい前ですよ^^;それまでは,漠然と法曹でいっかな〜〜なんて思ってただけだし(笑
もし将来が見えてないとすれば,それは夢を留保できてることの裏返しでもあると思いますwやりたいことをゆっくり見定めてください♪
Posted by はくりょ at 2006年10月20日 01:28
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